ジャック


ロビン・ウィリアムズ/ダイアン・レイン/ジェニファー・ロペス


<あらすじ>
母親の妊娠からたった2ヶ月で生まれてきた少年ジャックは通常の4倍のスピードで成長してしまうという体だった。両親は彼が好奇の目にさらされないよう家の中だけで育てようとする。しかし友達が欲しいというジャックの熱意と信頼する家庭教師の助言によりジャックを学校に通わせようと決意する。
生まれて初めて外の世界に触れたジャックは傷つきながらも大切なものを手に入れていく。



10歳なのに40歳の姿をした少年。この難役をしっかりこなしているのはロビン・ウィリアムズ。あの姿で本当の子どものような無邪気さをだせるのは彼だからこそ、という気がします。 夜眠れなくて両親のベッドにもぐりこむジャックとか、木の家で友達とはしゃぐジャックとか、 思わず笑いが出てしまうほどの無邪気っぷりです。
期待に胸を膨らませて生まれて初めて学校に行ったジャックはそこで初めて好奇の目にさらされることになります。しかし、後に親友となる少年ルイが戸惑いながらも自分の仲間に入れようとしたことで周囲の反応も変わっていきます。
「子どもって残酷よ」とジャックの母親は言いますが、子どもは残酷だけど柔軟でもありますよね。ジャックを傷つけたのも子ども達だけれど、救ったのも子ども達ですから。

仲間と呼べる友達ができ、学校生活を楽しむジャックですが、将来について考えさせられます。自分の寿命は人よりずっと短い。自分は一体いつまで生きていられるか。彼には将来の夢を語る前に、生きていられるかどうかという問題が重くのしかかるのです。そして「老い」が彼の体に影響を与えてきていました。
心は少年、遊びたい盛りで外を思う存分走りたいと思っても体がいう事をきかない。それがどれだけ辛いことか想像すらできません。両親はそんな彼の体を心配し、学校へ行かせまいとします。

安全な家の中で少しでも長く生きるか、短くても望みどおりの人生を生きるか。両親は悩み、学校に行きたいと訴えるジャックを見て苦しんだ末、結局はジャックの熱意に負けてジャックを学校に再び行かせる決心をします。ひたすらジャックの幸せを考えて悩み苦しむ母親役、ダイアン・レインの演技は秀逸。

久しぶりに向かった学校ではルイが将来についての作文を発表中でした。彼はこう読み上げます。『ジャックのような人になりたい』・・・このシーンは泣けます。

最後に数年後、おそらく高校の卒業式でジャックが登場します。
もう老人と言える風貌になってしまい、自分に残された時間は短いことを受け止めて、それをジョークにできる強さがジャックにはありました。そんな彼を暖かい眼差しで見つめる両親、恩師、友人達。彼の残された時間を思うと少し寂しいけど、どこか暖かな感動を感じました。


人はどう生きるべきか。そんなことを考えさせられる映画です。



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