勇気あるもの


ダニー・デビート/グレゴリー・ハインズ/マーク・ウォールバーグ


<あらすじ>
渋滞でプレゼンに遅刻し、首になってしまった元エリート広告マンのビル。不況でなかなか仕事も見つからない。そんな中、ようやく見つかったのはやったこともない教師の仕事。しかも生徒は陸軍の落ちこぼれ兵士たち8人。口の利き方すら知らない彼らにビルは嫌々ながらも授業を始める。
しかしそんな彼らが何気なく読んだシェイクスピアの「ハムレット」に興味を持つ。シェイクスピアの授業を通してビルと生徒たちは少しずつ変っていく。


友達がビデオを貸してくれたので見た、それだけだったんですが、面白かったです。ビルを演じるダニー・デビートがころころしてて見てて微笑ましかったですね。でも最初はちょっと嫌な奴でしたが。失業して、娘にも嫌われて・・・かわいそうなんですが、最初の方はそれに文句を言うばかりで。授業も嫌々してたんですよね。なんでエリート広告マンの俺がこんなこと、という風に。しかも陸軍の訓練を馬鹿にして一生懸命の鬼軍曹の怒りをかったり・・・。最初はろくなことしてないですι

でもそんな彼が少しずつ変っていきます。最初の変化は兵士たちに書かせた作文を読むシーンでしょうか。
「どうして軍隊に入ったか。」
8人の生徒たちそれぞれに様々な過去があることをビルが知るのです。生徒たちは皆いろんな事と戦っていて、それに負けそうになってたんですよね。親の暴力だとか、貧乏なことだとか、 父親の名誉の戦死を誰にも信じてもらえず馬鹿にされつづけているだとか。
そして生徒たちがシェイクスピアに興味を持ったこともあって、次第に一生懸命生徒たちを教えようという態度に変っていく。その様子があったかかったです。

決定的に彼が変った!と思うのは、広告マンにとって最高の栄誉と思われる(?)賞を彼がもらった時の記念の杯を、娘の為に売ってしまうところ。天文学者になるという娘の夢を理解しようともしなかった彼が、大事にしていた杯を売り、娘の為に天体望遠鏡を買ってやるんです。また娘に渡す演出がなんともアメリカらしい(と私は感じた)。玄関を入ると階段にずっと赤いリボンが続いていて、娘(「天使にラブソングを2」に生徒役で出てる子でしたね)はそのリボンを巻き取りながら階段を上っていく(またその巻き取り方がすごく可愛らしかった)。そして自分の部屋まで来て、ドアを開けるとそこには天体望遠鏡が! パパからのメッセージを開けるときの娘の手は震えていて、それくらい彼女はこのプレゼントが嬉しくて。いいことしたね、パパ!って感じでした。

それから思わず笑ってしまったのが、ビルが「勝利の塔」と呼ばれる生徒たちが訓練しているアスレチックのような高い塔(?)に意地で昇ってしまって、昇ったからには降りなきゃ!と生徒たちに言われ、必死になって降りていくところ。笑っちゃ悪いくらい必死な姿にやっぱり笑ってしまいます(笑)。


ラストは生徒たちの卒業式。
落ちこぼれだった生徒たちも立派な軍人となっています。そして最後に生徒の一人、ジュニアに賞が与えられます。ベトナム戦争で名誉の戦死をした彼の父を称えて。その埋もれていた記録を探し出したのが、ビル。生徒のために何かをしてやりたい、そんな思いがこの記録を見つけ出せたのではないでしょうか。そして生徒たちは輝かしい未来に向かって陸軍学校を去るのです。

嫌々ながら教師になったはずのビルも結局来学期も教師を続けることになり、犬猿の仲だったはずの鬼軍曹ともなかなかの名コンビぶり。文句なしのハッピーエンド。
悪役が出てこない映画でした。たまにはこんなのもいいですよね。



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